
用紙のサイズ
印刷物を制作するには扱う商材やイベントなど、用途に合わせて、適切なサイズを選定する必要があります。その為には使用できる用紙のサイズを知っておくことが重要です。今回は日本で最も利用されている用紙、A判とB判のサイズと用途について解説します。
1:A判(国際標準規格)

A判は国際標準規格(ISO)で定められた規格で、世界中で広く採用されています。ドイツの物理化学者フリードリヒ・ヴィルヘルム・オストヴァルト(Friedrich Wilhelm Ostwald)によって考案されたものが元になったとされています。1平方メートルの長方形(841 × 1189 mm)「A0」を基本としていて、縦と横の比率が「1:√2」になっています。数字や文字だとイメージしにくいかも知れませんが、「A0」から数字が1増えると比率はそのままでサイズが半分になる。とイメージすれば覚えやすくなると思います。この規格は比率が変わらないので、サイズを変更した際のデザインの流用が容易で、用紙を製造する際に無駄な部分を少なくするメリットもあります。
- A0:841 × 1189 mm / 用途:ポスター、建築図面、展示会用の大判印刷
- A1:594 × 841 mm / 用途:ポスター、プレゼンテーション用の資料、技術図面
- A2:420 × 594 mm / 用途:ポスター、地図、イラストの展示
- A3:297 × 420 mm / 用途:プレゼンテーション資料、報告書、カタログ、新聞
- A4:210 × 297 mm / 用途:書類、レポート、手紙、請求書
- A5:148 × 210 mm / 用途: ノート、手帳、フライヤー、パンフレット
- A6:105 × 148 mm / 用途:文庫本、ポストカード、招待状、メモ帳
- A7:74 × 105 mm / 用途:メモ帳、チケット、クーポン(ポケットティッシュのサイズ)
- A8:52 × 74 mm / 用途:タグ、ラベル
- A9:37 × 52 mm / 用途:プライスカード
- A10:26 × 37 mm / 用途:小型のラベル、小型のメモ
2:B判(日本産業規格)

B判は日本産業規格(JIS)が規格化した日本独自のもので、岐阜県の美濃で産出される和紙「美濃紙」(ミノガミ)をもとにした規格です。日本以外では中国や台湾など、限らた地域でしか使われていません。国際標準規格(ISO)にもB判(ISO-B)があり、日本産業規格(JIS)のB判(JIS-B)とは規格が違います。サイズも異なっているので、日本で使用したB判の印刷物を海外で使用する場合は注意しましょう。
A判と同じく長方形で「1:√2」の比率になっており、B判の規格内であればサイズ変更した際の流用が容易に行えます。例えば「B2」ポスターで大きく告知し、デザインを流用して「B5」の紙面に広告を出せば、コストを抑えて複数の展開が可能です。
- B0:1030 × 1456 mm / 用途:駅のホームに掲示されているポスター
- B1:728 × 1030 mm / 用途:映画館に掲示されているポスター
- B2:515 × 728 mm / 用途:物販で購入できるポスター、タペストリー、カレンダー
- B3:364 × 515 mm / 用途:電車の中刷り広告/ドア横広告、メニュー表
- B4:257 × 364 mm / 用途:折込広告、原稿用紙、履歴書、賞状
- B5:182 × 257 mm / 用途: 週刊漫画雑誌、カタログ
- B6:128 × 182 mm / 用途:コミック、卓上カレンダー
- B7:91 × 128 mm / 用途:パスポート、手帳
- B8:64 × 91 mm / 用途:ショップカード、ポップ
- B9:45 × 64 mm / 用途:プライスカード
- B10:32 × 45 mm /用途:小型のラベル
まとめ
A判・B判といった規格に合わせた印刷物の制作には適切なサイズの選定だけでなく、媒体の選定やコストのバランスなど、考慮すべき要素が多くあります。用途に合わせて適切な方法を選びましょう。
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